鹿
随分前ですが、各方で、昔にイノシシよけのために
石を積んで侵入をふさぐ役割をしていた石塁を
「猪垣」と呼ぶところがある、と聞いたことがあり
ました。
先日、「鹿垣」という言葉に触れました。
どんなものなのか’そのしかがきたるもの’を確認
して目を慣らしておかなければ!と、思い立ちま
した。
車は入れない場所と聞いていましたので、早速、
長靴にはきかえ、打ち合わせ終わりに、小耳に聞い
た場所に向かうことにしました。
数件の民家のさらに通りぬけたところから、畑地
になり、山裾の参道になりました。
通路の脇に、リンボクを久しぶりに見ました。
葉の鋸歯のでかたと、葉裏のテカリが独特です。
歩き始めて10分程度で、石積みは?と思いなが
らも、谷筋の荒々しさにずっと続く石畳、これは
先を行くしかないと進みました。
さらに歩いたところに、石燈籠が見られました。
中台の下部の竿のくびれが目をひきます。
自然の滝は姿を幾重にも変え、次に訪れたときは水
みちがまた変わっているのだろうなと眺めていました。
が、思い出しました。
すでに春日大社原生林参道でした。
*看板奥の岩壁に観音様の彫刻がみられます。
そもそも、田畑や集落への侵入を防除するための
目的の施設として石が積まれるのであれば、もっと、
民家に近いものですね。
民家近くで最初に確認した石積は、もしかした
ら鹿垣?
これが、鹿垣と呼ばれているものであるか後日、
確認したいところです。
夕刻で雨が降ってきていましたので、引き返しま
したが、もし晴れていましたら・・・山越えをして
茶屋で一服して柳生まで行ってしまっていたのでは
ならろうかと。
今時期は時間との勝負、おとなしく報告書作成に帰
ることにしました。